コインベースが、先進的なサイバーセキュリティ機能を備えたAnthropic社の制限付き最先端モデル「Claude Mythos Preview」へのアクセス獲得を目指し、交渉中と報じられている。
最初にThe Informationが報じたこの動きは、暗号資産取引所各社が高度化するAI駆動型サイバー脅威への防御を急ぐ姿勢を示すもの。
Anthropicは2026年4月初旬、限定的なパートナーにMythosの限定アクセスを提供する防御的サイバーセキュリティ施策「Project Glasswing」を立ち上げた。
このモデルは、テスト中に数千件の未知のゼロデイ脆弱性を発見。OpenBSDに27年間潜んでいた欠陥や、FFmpegの16年前のバグも特定した。
設立時のパートナーにはAmazon Web Services、Apple、Google、JPモルガン、マイクロソフト、パロアルトネットワークスが含まれる。さらに、重要なソフトウェアを維持する40を超える組織もアクセス権を得た。
Anthropicはこのプログラムに対し、1億ドル分のコンピュートクレジットと400万ドルをオープンソースのセキュリティ団体へ拠出。
コインベースにとって、このタイミングは重要。米国最大の暗号資産取引所である同社は、2025年に社内関係者による大規模な情報漏洩に見舞われ、海外のサポート担当者が犯罪者の買収に応じて約7万人分の個人情報が流出した。
コインベースは2000万ドルの身代金要求を拒否し、逮捕につながる情報には同額の懸賞金を提示した。
Anthropic自身の調査によれば、AIエージェントはスマートコントラクトの脆弱性を自律的に突き、シミュレーション上で数百万ドル規模の違法資金を生み出すことができるという。
この結果は、取引所がMythosへのアクセスを「必須」と見なす理由を示している。
Mythosは一般提供されない。Anthropicは強化された安全措置とともに、今後のClaudeシリーズにMythosの機能を統合する計画。
プレビュー終了後の価格は、入力トークン100万件あたり25ドル、出力トークン100万件あたり125ドル。
コインベースが正式なパートナー資格やGlasswingへの幅広いアクセス権を得られるかは現時点で不明。
同取引所はすでに、100地域以上の顧客サポート業務でClaudeを活用している。