米国国防省は3日、米国の大手テクノロジー・インフラ企業7社とAIに関する契約を締結し、最先端モデルを機密ネットワーク上で展開する方針を示した。
契約の対象はスペースX、OpenAI、グーグル、NVIDIA、リフレクションAI、マイクロソフト、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)である。各社のAIは、あらゆる合法的な運用目的でIL6およびIL7環境(Impact Level 6およびImpact Level 7)内で稼働可能となる。
同省の最高技術責任者は5月1日に今回のパッケージを発表し、関係当局が「AIファースト」を掲げる国防省構築に向けた最新の施策と位置付けた。IL6およびIL7は機密情報や最高機密の業務領域を指し、モデルは機密性の高い情報や作戦データと並存することとなる。
複数ベンダーの採用は意図的であると当局者は説明した。米国の多様なプロバイダーと契約することで、特定ベンダーへの依存を回避し、クローズドモデルおよびオープンソースモデルの双方で選択肢を確保する狙い。
NVIDIAはオープンソースのNemotronファミリーを提供し、元グーグルDeepMind研究者らが設立したNVIDIA支援のスタートアップであるリフレクションAIも追加のオープンウエイトシステムを供給する。
グーグルはGeminiファミリーを政府の合法的目的向けに提供し、スペースXはxAIのGrokモデルに関連するインフラを供給する予定。
マイクロソフトとAWSも引き続きクラウドおよびインフラ基盤としての役割を担う。
省内での採用も急速に進んでいる。同省のGenAI.milプラットフォームは、ローンチから5か月で利用者が130万を突破し、数千万件のプロンプトが発生したと5月1日に発表された。
参加企業にAnthropicは含まれていない。ピート・ヘグセス国防長官は2月、Anthropicが自律兵器や大規模な国内監視に関する制限の撤廃を拒否したことが、同社をサプライチェーン上のリスクと見なす理由になったと述べている。
その後連邦判事がこの禁止措置の執行を差し止め、法廷闘争が継続している。
OpenAIは他社よりも限定的な道を選択した。同社は国防省との合意で、3つのコミットメントが維持されると強調した。
他の企業は、このような明示的な除外を設けず、「合法的なあらゆる目的」という幅広い表現を受け入れた。
今回の契約は、2026年初めに発表された同省のAI加速戦略にも沿う。戦闘、情報、業務の各領域でモジュール式オープンソース・アーキテクチャを推進する方針が明記されている。
当局は、戦略が国内ベンダーや透明性のあるオープンウエイト型、迅速なプロトタイピングを重視し、クローズドモデルへの依存を減少させる狙いを強調した。
今後の焦点は、どのモデルが最初にIL6展開を果たすか、そしてOpenAIが公表したガードレールが機密ワークフローの大規模運用下で維持されるかに移る。


