2010年8月以来一度も動かなかった「サトシ時代」のビットコイン(BTC)ウォレットが日曜日に20BTCを移動し、15年8か月ぶりに完全な休眠を終えた。今回の移動金額は本稿執筆時点で約147万ドル相当。オンチェーンのアナリストによる即時の注目を集めた。
ギャラクシー・リサーチが最初にこの動きを検知したのは、2026年5月31日5時14分(協定世界時)にマイニングされたブロック951828である。移動時のビットコイン(BTC)は7万3608ドル前後で推移。一日で0.3%安。
「1CDSyXAQxro4FPUoqAQb」から始まるこのアドレスに最後にコインが送られたのは約16年前。ビットコインの初期マイニング時代であったことを示す。
当時はCPUによるマイニングが一般的で、限られた愛好家がネットワークを運営していた。ギャラクシーのリサーチ責任者アレックス・ソーン氏は、即座に「サトシ・ナカモト」本人との関連性を否定した。
ギャラクシーはオンチェーンのヒューリスティクスをもとに、サトシの可能性が高いクラスターとそれ以外の初期ウォレットを区別している。今回の20BTCの移動は該当プロファイルに一致しなかった。
2025〜2026年にも、サトシ時代のマイナーによる移動が度々観測されたが、市場への影響は限定的であった。
20BTCの移動は、ビットコインの現物市場の日次取引高約1兆6300億ドルに対して、統計的ノイズにすぎない。直近1週間で約4%、過去30日間で6.2%下落。価格動向には依然としてマクロ要因が大きく影響している。
同様の傾向は、15年間休眠していたマイナーウォレットの再起動時にも見られ、価格への影響は限定的であった。
最初期保有者からビットコインがゆっくりと再分配される流れは、価格上昇に伴い加速している。
今年初めには、8万BTCのクジラによる移動も見られたが、取引所への送付でもパニックは起きなかった。
今回の匿名所有者が売却に動くのか、資産を集約するのか、あるいは現代的なアドレス形式に切り替えるだけなのかは、現時点で不明である。
この20BTCが取引所に入金されることで、答えが明らかとなる。今回の動きは、ビットコイン2026年サイクルの特徴である長期保有者による再分配トレンドの一端となっている。


