米国連邦検察官は、3年以上前に壊滅的な崩壊を遂げたアルゴリズムステーブルコインUSTを開発したTerraform Labsの創設者ドクォンに対し、12年の懲役刑を求めています。

ニューヨーク南部地区の裁判官に木曜日に提出されたこの要請は、クォンが今年初めに有罪を認めた後に行われました。彼は自社のブロックチェーン製品に関する一連の虚偽の主張を通じて、投資家を欺き、暗号資産市場を操作したことを認めました。

クォンの弁護団はモンテネグロでの服役期間と韓国での起訴の可能性を挙げ、5年の刑を求めましたが、米国当局は詐欺の規模を反映し、同様の行為を抑止するためには長期の懲役刑のみが適切だと主張しました。

「Terraform市場の崩壊は、暗号資産市場全体に危機の連鎖を引き起こし、現在『暗号資産の冬』として知られるようになった事態に寄与した」と検察官は書いています。「クォンは崩壊の現場から逃亡し、潜伏中にインタビューやツイートで虚偽の発言をし、他者に責任を転嫁し、発見された後も身柄引き渡しに抵抗した。」

「クォンの不正行為、その犯罪の結果、そして彼の計画が発覚した際の反応はすべて、相当な刑期に値する」と彼らは付け加えました。「実際、犯罪の状況だけを見ても、最高刑を科すことが強く支持される。」

検察官は提出書類の中で、Terraformの崩壊に関連する損失は、サム・バンクマン・フリードのFTX、アレックス・マシンスキーのCelsius、そしてOneCoinの崩壊による損失を合わせたものを上回ると述べました。

バンクマン・フリードは現在25年の懲役刑に服しており、マシンスキーは詐欺罪で12年の懲役刑を言い渡されました。

Terra-Lunaの崩壊

最盛期に時価総額500億ドル以上に達したTerraformエコシステムの崩壊は、2022年の厳しい暗号資産市場の下落における重要な転換点となりました。

このエコシステムの中心にあったのは、アルゴリズムステーブルコインUSTで、現在の多くのステーブルコインのような短期米国債などの有形資産ではなく、暗号資産トークンLUNAにリンクされたバランスメカニズムによって裏付けられていました。

当時、クォンはTerraformの提供物を分散型で技術的に健全なものとして描写していました。しかし、裁判所への提出書類によると、このプロジェクトは成功の外観を維持するために、裏取引、隠された取引活動、欺瞞的な指標に依存していました。

クォンの量刑はマンハッタン連邦裁判所で12月11日に行われる予定です。