ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏をテーマにした新作P2E (Play to Earn)ゲーム「トランプ・ビリオネアズ・クラブ」が年末にリリースされる予定だ。
総額100万ドル(約1.5億円)相当のTRUMPトークンが報酬として用意されており、TRUMPコインの新たなユーティリティとして注目されている。
「トランプ・ビリオネアズ・クラブ」は、トランプ氏をモチーフにした3Dモバイルゲームで、プレイヤーはデジタルボード上でサイコロを振りながら資産を増やしていく。
ゲームプレイはニューヨークを舞台にしたボードゲームを想起させる構成で、不動産を購入し建物を建設しながらゲーム内資金を獲得する仕組みだ。古典的なボードゲームの要素に、仮想通貨報酬とNFT取引が組み合わされている。
ゲームの経済圏はTRUMPコインを中心に構築されており、プレイヤーは現金や仮想通貨、TRUMPコインを使ってアカウントに資金を入金できる。TRUMPトークンはゲーム内の取引手段として利用され、Open LootのWeb3基盤がNFTやコレクターズアイテムの管理をサポートする。プレイヤーは像やピンバッジなどのNFT収集品を入手し、取引やアップグレードに利用できる。
現在は事前登録期間中で、メールアドレスを登録するとポイントが付与されるほか、TRUMPトークンの保有や友人紹介によってポイントの獲得レートが上昇する。ゲームの正式ローンチ前に展開されるキャンペーンでは、総額100万ドル相当のTRUMPトークンが報酬として用意されており、参加者はポイント獲得を通じてリーダーボードに順位付けされ、上位者に配布される仕組みだ。
ゲームは2025年12月30日にAppleのApp Storeで公開される計画で、専用ウェブサイトからもアクセスできるよう準備が進められている。
本作はFreedom45 Gamesが開発を担当し、トランプ氏関連のミームコインやNFTプロジェクトに携わってきたビル・ザンカー(Bill Zanker)氏が率いている。
ゲーム内で使用されるトランプ氏の名前やイメージはライセンス契約に基づくもので、トランプ氏本人や関連企業が開発に関与しているわけではないと説明されている。
TRUMPトークンは立ち上げ直後に時価総額が急拡大したが、その後は下落基調が続いている。ゲーム発表後には短期的な反発もみられたものの、価格水準は依然として低い。コミュニティでは、今回のユーティリティ追加がトークン価値の回復につながるとの期待と、一時的な注目にとどまるのではないかという慎重な見方が併存している。
TRUMPブランドの取り組みはゲーム以外にも広がり、専用ウォレット「TrumpWallet」やNewsmaxのデジタル資産蓄積プログラム、トランプコインETF(上場投資信託)のDTCC(Depository Trust & Clearing Corporation:預託信託・決済公社)登録などが進んでいる。これらはエコシステム全体の利用機会を増やす狙いがある。一方で、政治的な側面を持つトークンであることから、長期的な価値形成には引き続き注意が必要との指摘もある。
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