イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が、2026年2月を通してイーサリアム(ETH)の売却を加速しており、今月だけで8800ETH以上を手放した。
同時に、バイナンスへのイーサリアムの流入も2025年11月以来の高水準に達している。著名人による売却と取引所への預入増加という動きが重なる中、ETHは引き続き下落基調にある。
BeInCryptoは先にブテリン氏のETH売却が2月初旬に始まったと報じている。この動きは、今後数年かけて1万6384ETHを長期的な取り組みに戦略的に配分するという、同氏が明らかにしていた計画と一致している。
しかし2月だけで、同氏は8800ETH超を売却しており、これは約1845万ドルに相当する。すでに市場環境が不安定な中での動きとなっている。
ブロックチェーン分析企業Lookonchainによれば、ブテリン氏は2月初旬に6958ETH(1478万ドル相当)を売却した。この期間、ETHは2360ドルから1825ドルへと下落し、22.7%の下落率となった。
また直近2日間で、さらに1869ETH(367万ドル相当)を売却したとされる。
これらの売却が一時的にETH価格に下押し圧力を加えた可能性がある一方で、暗号資産市場全体が依然として下落基調であり、マクロ経済の不確実性とリスク回避の姿勢が主要資産に影響している点にも注意が必要である。
今回の売却後も、 Arkham Intelligenceのデータによれば、ブテリン氏は依然22万4105ETHを保有している。
イーサリアム共同創設者による売却は、ETHのバイナンスへの流入が急増している中での出来事である。アナリストによれば、過去30日間の取引所流入総額は約333億ドルと、前年11月以来の高水準となった。
大規模な取引所への流入は、活発な取引や潜在的な売り圧力と関連することが多い。投資家が取引の準備として資産を取引所へ移すためである。一方、アナリストはこの変化を必ずしも下落要因と見るべきではないと指摘した。
アナリストはさらに、現在の流入水準が市場を敏感な局面に置いていると指摘した。ETHがこの変化にどう反応するかによって、流入が持続的な売り圧力につながるのか、それとも次の価格動向を控えたポジション再配分の段階となるのかが決まる可能性が高い。
ただし、注意が必要なサインはこれだけにとどまらない。BeInCryptoの最新レポートでは、イーサリアムのステーキング需要の急減にも言及している。
ステーキング流入の減速は、不確実性下で流動性を重視する傾向の高まりを示している場合がある。ステーキングのネット増加が鈍化または減少に転じれば、流通ETH供給が増え、需給次第で短期的な売り圧力要因となり得る。
このように、取引所への流入増加とステーキング需要減少が重なることで、流動供給増加と吸収力の低下が顕著となり、全体として短期的な売り側圧力が高まることを示唆している。
本稿執筆時点で、ETHは1868.04ドルで取引されており、過去24時間で5.35%下落するなど、下押し圧力が継続している。

