ビットコイン価格は10日、およそ7万1800ドル近辺で推移し、過去1か月で約2.9%上昇。ビットコイン(BTC)の日足チャートでは、上昇傾向のパターンが明確となっており、11%の上昇を示唆するブレイクアウト目標が浮上している。
しかし、上昇の裏付けとなるデータは慎重な見方を示す。ビットコインの建玉は減少し、スポットの流出も半減、強気な建玉の意欲は以前より大幅に低下している。構造は整っているが、燃料が不足している状況。
日足チャートでは、ビットコイン価格は明確なラウンドボトム型を形成し、ネックラインはやや上向きに傾いている。カップの部分は3月末の安値から徐々に回復し、数週間かけて完成。4月9日の局所的な高値以降、ボックス圏での推移(コンソリデーション)が始まっており、このパターンが継続する場合、「取っ手」とも合致する動き。
一方、モメンタムはより強い警告を示している。買いと売り圧力を示す相対力指数(RSI)は現在58.44。3月4日から4月9日の間で、価格は切り下げた高値を記録する一方、RSIは逆に切り上げている。これは「隠れ弱気ダイバージェンス」と呼ばれ、下降トレンドの継続を示唆するパターン。
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月次で2.9%上昇しているものの、BTCは年初来で17%下落。ダイバージェンスが示すのは、直近の調整(取っ手部分へのコンソリデーション)が続き、ビットコインのブレイクアウトはまだ先になる可能性。構造自体は前向きだが、上昇の勢いが加速するかどうかはデリバティブと現物市場に委ねられる。
4月8日と本日の比較で、市場の強気な意欲の後退が鮮明に表れている。4月8日時点で、BTCは約7万2300ドル近辺で推移、総建玉は273億9000万ドル。ロングポジション保有コストを示すBTCファンディングレートは0.007%で、強気なバイアス(センチメント)が上昇をけん引していた。
本日はほぼ同じ価格帯の7万1900ドル付近で、建玉は270億4000万ドルに減少。ファンディングはわずか0.002%まで縮小。さらなる上昇を見込むトレーダーは減少している。このレバレッジ不足は諸刃の剣。上昇の燃料は減るが、同時にセンチメントが強気継続の中での下落時、清算されるポジションが減る意味も持つ。
一方、ビットコイン取引所内のフロー動向も、スポット市場の弱体化と強気センチメントの鈍化を裏付ける。Glassnodeによると、取引所ネットポジション変化量(トークン流出入を追跡する指標)は3月26日にマイナス8万352BTCでピークを付けた。この指標は取引所に持ち込まれた、もしくは引き出されたトークン数の変化を示す。その後、4月9日にはマイナス3万6221まで低下し、50%以上の減少となった。
3月22日から25日にかけて、6万7860ドルから7万1303ドルまでの上昇時には取引所からの流出が活発だった。しかし現状で同水準に接近しても、スポット買いの勢いは見られない。ブレイクアウトの構造は成立しているが、ここから押し切るだけの強い意欲が残されているかが焦点。
日足BTCチャートとフィボナッチリトレースメントを重ねると、パターンが決定的となる価格帯が明確になる。ビットコインの価格予想モデルが中心に据えるのは、7万3151ドル~7万3240ドルのレンジ。この水準でラウンドボトム型のネックラインとフィボナッチ0.618リトレースメントが重なる。
日足終値できれいに7万3240ドルを上抜ければ、ブレイクアウトが確定。パターンの計測幅から想定される上値目標は約11%で、8万1720ドル付近が目先のターゲット。このレベルでデリバティブ・現物の新たな強い意欲が求められる。
だが現在は建玉減少、ファンディングほぼ横ばい、取引所流出も半減という「燃料不足」が高リスク。ビットコイン価格が7万3151ドルを取り戻せなければ、RSIシグナルが効いて調整が深まる可能性。初動サポートは7万65ドル、下ブレ時は6万4920ドルを割り込むと、全ての強気構造が崩れる。
日足終値が7万3240ドルを上回ると、8万1720ドルを目指す展開となり、構造はモメンタムと整合する。拒否された場合、BTCは一時的にネックライン下にとどまる。大規模なレバレッジや明確な方向感がない場合、BTCはレンジ内での推移が継続する可能性。

